1.ラストレターを書いてみませんか?
~遺言書はご家族への最後のラブレターです。「付言」を書いてみませんか?~
遺言書と聞いて構えてしまっていませんか?
財産なんてないし・・・複雑な家庭じゃないし・・・
遺言書は財産の配分を指定するものです。
同時に、残されるご家族へのラストレターでもあります。
遺言書に書くことのできる『付言』。
ここに、ご家族へのメッセージを託せます。
- 愛する人へのラブレター
- 妻・夫との想い出
- 財産の配分を決めた理由・・・なんでもOKです。
遺言書の中で、想いを形に残すことができます。
ぜひお気軽にお問い合わせください。
2.遺言書作成に関するご案内です。ーQ&Aで身近な疑問にお答えしますー
・遺言書とは Q&A
Q. 遺言書は作ったほうが良いのでしょうか?
Q. 遺言書はいつ作るのが良いでしょうか?
Q. 遺言書は書き直すことができますか?
Q. 財産の配分の他に、どのようなことを書けますか?
Q. 遺言書を作ったほうが良い場合とは、どのようなときですか?
・遺言書の種類
・自筆証書遺言 とは・・・
法務局「自筆証書遺言保管制度」とは・・・
・公正証書遺言 とは・・・
・それぞれのメリット・デメリット
・公正証書遺言作成までの流れ
1)遺言書とは・・・Q&A
Q. 遺言書は作ったほうが良いのでしょうか?
A. 遺言とは、自分が築き守ってきた大切な財産を、最も有効・有意義に活用してもらうために、書面に残しておく意思表示です。ご自身の想いを自分の死後に実現してくれるのが、遺言書です。
遺言書を残すメリット
□法定相続分にこだわらず、財産を分けることができる (障害を持つお子様に財産を多く残したい場合も、ご両親の意思で可能になります) □具体的な財産の割り当てができる (○○には現金、△△には自宅など) □相続人ではないが、お世話になった人に財産を残すことができる □相続に関するご家族の手続きが簡易になる □家族に本人の想いを込めたメッセージを残すことができる
Q. 遺言書はいつ作るのが良いでしょうか?
A. 遺言は死期が近づいてからと考えていらっしゃる方も多いと思いますが、遺言はご自身が元気なうちに作成するものです。いつ何があっても、ご家族が困らないよう配慮して作成しておくことをお勧めしています。
年齢は満15歳から可能で、最近では、若い方の作成も増えています。
作成は、病気にかかってからもできますが、判断能力がなくなってしまうとできません。
Q. 遺言書は書き直すことができますか?
A. 訂正や取消は、いつでも、何度でもできます。作成時には最善と思って作成した場合でも、その後の家族状況の変化で心境が変わったり、財産の内容が大きく変わったりと、書き直したほうが良い場合もあると思います。(その場合にも、遺言の方式に従って行う必要はあります。)
Q. 財産の配分の他に、どのようなことを書けますか?
A. 遺言書には、財産の配分の他、以下のようなことを書くことができます。(全てに法的な効果があるというわけではありません)
□『予備的遺言(補充遺言)』
遺言者の死亡以前に相続者(相続させたい人)や受遺者(財産を遺贈させたい人)が死亡した場合に備えて記載することができます。 例:「もし妻が私の死亡以前に死亡したときは、その財産を○○に相続させる」
□『付言事項』
ご家族への感謝の気持ち、遺言における財産の分配方法についての理由、葬儀の方法記載することができます。この付言事項には法的な効果はありませんが、遺言を書いた気持ちや、口ではなかなか言えなかったことなど、遺言者の想いを最後に伝えることができます。
遺言の最後に記載する、大切なご家族や残された方へのメッセージです。付言をつけることにより、亡くなった後でも想いを伝えることができます。
□『遺言執行者』の指定
相続開始後、財産目録の作成、預貯金や不動産の手続など遺言執行に必要な手続きを行う代表者です。必須ではありませんが、相続では煩雑な手続きも多く、執行者を決めておくとスムーズに手続きが進みます。
Q. 遺言書を作ったほうが良い場合とは、どのようなときですか?
□相続人同士の関係に少し心配がある
相続人が多く話し合いが大変そう、相続人の中に判断能力が欠けている人・行方不明の人がいる、再婚をして前妻との間に子供がいる 等
□法律で決まった配分とは違う配分をしたい
相続人ごとに財産を指定したい(長男には預貯金、長女には土地 など)、家業を一人に承継させたい、将来の生活力に不安がある子どもに他の子どもより多く財産を残したい 等
□相続人ではない人に遺贈したい
内縁の妻、息子の嫁、甥や姪・お世話になった人、団体に寄付をしたい 等
2)遺言書の種類
遺言書には種類がいくつかあります。
そのうち、よく使われるのが、『自筆証書遺言』と『公正証書遺言』です。
自筆証書遺言 とは・・・
すべての文(財産目録:証明書添付・パソコン作成可)、日付、氏名を自分で書き、印鑑を押した遺言書です。いつでも、一人で、誰にも内容を知られずに作成できます。費用もほとんどかかりません。
一方で、以下のような注意点もあります。
・手続きに手間と時間がかかる 自筆証書遺言では、遺言書が発見された後、家庭裁判所での「検認」が必要です。 必要書類等も揃え、検認手続きが終了するまで2-3か月かかってしまいます。 ⇒法務局の「自筆証書遺言保管制度」利用で省略できます。 ・形式上のルールを守っていないと無効になってしまう恐れがある 遺言書の書き方は、法律で厳格に定められています。 形式だけでなく、使う言葉にも細心の注意が必要です。 これらの決まりを守らないとせっかくの遺言書も無効になってしまう恐れがあります。 ・紛失や改ざんの恐れがある 自宅での保管の場合、誰かが遺言書を事前に読む、紛失してしまう等の恐れもあります。 ⇒法務局の「自筆証書遺言保管制度」利用という方法もあります。
決まりに沿った自筆証書遺言作成のサポートも、当事務所で行っています。
法務局「自筆証書遺言保管制度」とは・・・
2020年7月に開始された新しい制度です。
自筆証書遺言を法務局に預けることにより(保管手数料:1通 3,900円)
・遺言書の紛失等を防ぐ
・相続人等による改ざん、破棄等を防ぐ
・検認手続きを省略する などの効果を得られます。
但し、保管申請には本人が法務局へ行く必要があること、また、保管時に形式の不備は確認しますが遺言書の内容の効力までは保証されない(後々、「遺言者の認知能力が不十分だった」「内容が適正でない」等で無効になってしまう可能性もある)こと等、注意すべき点もいくつかあります。
公正証書遺言とは・・・
公証役場で公証人と証人2人の立ち合いのもと作成される遺言書です。
遺言者の意思や想いをもとに公証人が作成するので法的に不備があったり内容が不明確となる可能性は極めて低く、自筆証書遺言に比べて安心・安全・確実です。
欠点は、公証人への手数料や専門家のサポート費用など、費用がかかってしまうことです。
ただし、検認が不要で、原本が公証役場に保管されるため、偽造や紛失の心配もありません。
それぞれのメリット・デメリット
公正証書遺言 | 自筆証書遺言(法務局で保管) | 自筆証書遺言(法務局以外で保管) | |
メリット | 形式・内容に不備がない 改ざん・紛失の恐れがない 検認不要 公証役場へ行けなくても作成可能 | 自分で作成、費用があまりかからない 形式は確認してもらえ、改ざんや紛失の恐れがない 検認不要 | 自分で作成、費用があまりかからない 内容を誰にも知られない |
デメリット | 作成の手間・費用が必要 証人が必要(当事務所で手配可能です) 公証人と証人に内容が知られてしまう | 内容の不備の恐れがある 法務局での保管料(1通3,900円)が必要 法務局の保管担当職員に内容を知られてしまう 本人が法務局へ出向く必要がある | 形式・内容に不備がある恐れがある 改ざんや紛失の恐れがある 検認手続き必要 |